非営利であれば、紙媒体での転載印刷複写配布を許可します。 自分個人用であれば、 フロッピーディスクやMOディスク、CD−R等に、 電子的に保存することも許可します。
ただし電子的な提供は、原則として許可しません。 電子的な提供・発表を許可されるのは、 執筆者である私(ここでは匿名)と 寄贈先である WEB版図書館就職相談室、 2000年4月現在その主催者である日暮行男さん、 及び前3者が特に許した者に限られます。
なお以下の記述について、 記憶の間違い、或いは試験制度の改正等に由来する 情報の錯誤や陳腐化に対し、苦情は一切受け付けません。 各個人の責任において、御利用ください。
以上どうか、御了承ください。
<教養試験>
II種は、土曜の午後。あまり記憶にはありません。 国家一種・国家二種の教養試験に比べれば、 難問は少なかったと思います。でも量は多めかも。 急ぎ加減で解いて、1分余るかどうか。全問必修。
憲法の問題が、最初の二問に来ました。 一つは「次のうち違憲でないのはどれか」といったもの。 「下級審の(地裁・高裁とかいう)現行の二審から改める」 といった選択肢が正解。 現行憲法上、下級審は造りさえすればよい。 「地裁・簡裁・家裁・高裁」という現行の制度にする必要はない。 因みに、在日外国人に地方選挙権を与えても違憲でない。
他には、ドップラー効果の問題とか、 「丸く並べられた8つの椅子に、3人が隣り合わず向かい合わずに座れるのは何通りか」 といった問題が出ました。
また、「次の6人の発言から、確実にいえるものを選べ」 といった問題が、2〜4問くらいあったような気がします。
具体的には、 「A:私は白い帽子をかぶっています/ B:Cさんは赤い帽子をかぶっています」 とかいった発言が続いたり、 「A:私はBさんより成績が良かった/ B:CさんはDさんより2点良かった」 とかいった情報が示されたりします。 それで末尾に「ただし、2人は嘘を言っている」等の条件がついたりもします。 いわゆる「数学パズル」ですね。
同系統の問題として、 「4組でリレーを行った。最終走者は、次のようなレースを行った。 まず、青組の走者が二人を抜いた。次に、白組の走者が一人を抜いた」 とかいったものもあったように思います。
ちなみに「誰かが嘘」系だったら、誰が本当のことを言っているか とりあえず勝手に決めてしまいます。その上で、 「もし これが本当なら、誰が何色の帽子をかぶっているだろう」 と考え、推定していきます。 それで、どこかで矛盾したら、その人は嘘つきなのです。
また、「確実にいえるのは」系では、選択肢一つ一つについて 可能性の有無を考える必要はないと思います。 「もしAならB。AでなければC。Dは絶対ありえない」 といった形で情報が解っていれば、 「Dだ」という選択肢とか、「Bで、なおかつC」とか いった選択肢は、排除できます。
全般的に、社会科学は高校政経程度。理数系の方は、中学入試程度の印象。
<二次試験・専門科目>
土曜の一日中。午前中は1時間半で専門試験、午後は1時間で語学です。
ちなみにI種の受験者は、II種よりも専門試験が30分長い。 また、他に小論文試験を受けます。 国家II種の受験者から聞いた話では、 「鯨について」など、漠然とした題について書くのだそうです。
II種では、一つの部屋だけで、少なくとも150人が受けていた。 部屋も複数あるようなので、実際はこの数倍いると考えられる。
史学は、日本史、東洋史、西洋史から選んで受けます。
それぞれ、語句説明5問、選択論述1問、指定論述1問です。 語句説明は、日本史と東洋史は100字以内、西洋史は5行以内という形です。 西洋史のみ指定で、他2科目では、15問くらいからの選択です。
日本史か西洋史かで少し迷い、西洋史を選択しました。
日本史には、健児の制、俵物、キリシタン版、三角面神獣鏡、頂相、 薬子の変などがでました。選択論述には、鎌倉時代の仏教の諸派について論ぜよ、 といったものがありました。 指定論述は、これまでに見学した資料館、博物館などについて論ずる、 ただし日本史をテーマとするものに限る、というものでした。
東洋史は、クシャーナ朝やイブン・バトゥータ、貞観政要、二十四史など、 中国からインド、イスラム圏に渡って、幅広く出題されていました。
西洋史は、語句はポリス、東ローマ帝国、ウェストファリア条約、重商主義、 国際連盟、の5問必修でした。 論述には、奴隷制度など4問がありましたが、 宗教改革の過程とその帰結、という問題にしました。 指定の論述は、西洋史についての図書か論文について、 内容をまとめよ、といったものでした。
西洋史についての特定主題を扱った論文は、大学院の授業で Ennen の論文を読んで以来だったので、何も憶えておらず、 高校時代の恩師の論文の主題を、簡単に紹介しました。
<語学科目>
英語は、論説を読んで、それに関する問題に答える形式。
一つは、ジョー・ディマジオの名声についての論説。 ディマジオの獲得した名声について、ヘミングウェイや マリリン・モンローの話を絡めて考察し、テレビ等の無かった時代の ファンとの距離が、空前絶後の伝説を作ったのだ、とまとめる。
もう一つは、動物実験反対テロについて。「囚われた動物を解放する」と して起こされた動物実験施設襲撃事件について、犯人側(「動物権」論者) と科学者側の見方について説明した文が出ました。
出題形式は、大学受験程度の文法や熟語の知識を問う穴埋め問題や 下線部訳、指定に合う語句を探索したり抄訳したりする問題でした。 著者の見解とか、「動物権論者」と科学者それぞれの見解とかを まとめる問題は出ましたが、受験者の意見を書く問題は無し。
全般的に時間が足りない感じでした。ギリギリで終わった感じ。 でも他の二次合格者でも、「前半だけしかできなかった」と言っている人が 多かったので、全部やれば合格圏、という感じかもしれません。
<三次試験の提出書類>
B4版の「面接カード」と、A4版の「就職活動状況調査票」です。
「面接カード」には、受験番号や住所、学歴等のほか、 専攻学科の理由、学んだ外国語、卒論のテーマ、 最近関心をもった事柄、学校生活などでの体験、 免許や資格、職歴、長所、趣味、特技、スポーツ、志望動機、希望職 といった点を書く欄があります。
「就職活動状況調査票」には、公務員試験の全合否と、 採用可能性のある民間企業を書くことになっています。
このほかに、卒業証明書と成績証明書が要ります。 半年以内だかにX線検査を受けた人は、その証明書も必要です。
<三次試験・面接>
朝は8時40分集合。健康診断は、I種とII種の二次通過者、 90人近くが全員で行います。面接は、I種は後日で、II種は 当日の午前の組と午後の組、翌日の組がありました。
健康診断は全員の控え室から、数人ごとに呼び出されます。 身長体重や尿、血液検査、内科検診、問診。受けていない人はX線も。
受験者は、昼から控室に待機して、そこから二人ずつ呼び出されます。
控室では、ペットボトルのお茶が出ました。人事の職員さんが一人いらして、 他の受験者20人くらいで待ちます。 静かに待つか談笑するかは参加者の性格次第。 私のときには、他大の院生の人が盛り上げてくれました。
呼び出されたら荷物を置いて、まず、二つの面接室への入り口のある、 広い部屋に通されます。そこにある応接セットのソファーに掛け、 課長補佐の職員さんと、20分ほど話しながら待ちます。
自分の番が来ると、あとは普通の面接と同じで、ノックして入ります。 面接官も他の国家公務員試験と同様、3人でした。
質問項目は、概略次の通りです。
まず、受験当時までの経歴や職、資格や進路に関して、 進路選択の状況と理由について訊かれます。
次いで、或る大きな図書館の志望動機、 情報収集のために本を読んだか、 その本の内容は、最近の取り組みで知っていることは、 本館以外の場所への転勤には応じられるか、 といった点を訊かれます。
さらに、自分の資質と図書館員の要件についても訊かれました。
最後に、習った言語の能力(話せるのか)と、 取得資格に関連して数点訊かれました。
あとは、荷物をとって帰るだけです。最終結果は、9月4日以降に郵送。 合格者には、10月初頭に給料や研修等のことを書いた冊子が送られてきます。
補欠採用というのも、あるらしいです。 その場合は、合格発表時に「補欠」である旨の連絡があり、 あとから採用決定の連絡が来る、ということです。